映像作品、シナリオ作品、音楽作品、写真作品、絵画作品等多数

2009年度映像作品紹介


『カジカガエルの時間』監 督・制作:澁谷岳志
音響・音楽:筒井啓介
キャスト:澁谷岳志、筒井啓介
第2回商店街映画祭 最優秀賞受賞、松本CINEMAセレクト上映、テレビ松本放送、その他各種イベントにて上映
作品解説:多分信大映研の歴史の中で初めてのアニメーション映画なのではないか。手さぐりで始めた作品で嬉しい結果が残せた。たぶん、その映像的特性から テレビや劇場で上映されるアニメほど映画的な映像文法に凝っている映像というものは他にない……そんなことを、映画史的にはエイゼンシュテインやグリフィ スに始まるモンタージュ理論に傾倒していたこの時期に考えていたので、それを体現したかった。そのためにはアニメーションという表現手段が必須だった。
内容的には、エリクソン/マーシャ系の心理学関係の論文から着想をえた。ビンに閉じ込められたカエルのような閉塞感を覚えながら日々を淡々と過ごす学 生が、カエルの神に出会うというストーリー。


『introduction of Nagano』
監督・制作:澁谷岳志
イギリス・バース大学「Japan night」にて上映
作品解説:遠くイギリスにある、バース大学で勉学に励む日本人留学生が、日本の伝統を伝えたいということで企画したイベントのために、信大映研に長野県の 伝統行事や郷土料理、観光名所などを紹介するムービーをつくってくれないかとの依頼が来て制作した。字幕の翻訳は現地のバース大学にて翻訳を専門的に勉強 している方々の協力による。季節が冬休みだったので、忘年会・新年会と称して郷土料理をみんなで食べに行き撮影したのはいい思い出。


『久しい、ね』 監 督・脚本:河野有志郎
第22回すかがわ国際短編映画祭 第3回映像コンクール上映


『stereo』 監督・脚本・音響:筒井啓介
北信濃小布施映画祭 第7回60秒シネマコンペティション 出品
作品解説:募集テーマは「まじわる」、制限時間は60秒。


『meta∞object』 監督・脚本・音響:澁谷岳志
北信濃小布施映画祭 第7回60秒シネマコンペティション 出品
作品解説:募集テーマは「まじわる」、制限時間は60秒ということで、普通は「交わる」をれんそうするものだが、審査委員長が冗談まじりに「安易に交差点 での話とかとらないで下さい」と言っていたので、難解なものにしてやろうと思った。
人間とはフーコーが書いたように、カントの言うところの経験論的=超越論的二重態である。ニーチェ的には人間とは獣と神の領域の間に渡された網の間で悩み 苦しむ道化師である。人間が人間であるが故の苦悶の理由とは、人間がオブジェクトレベルとメタジェクとレベルの間で実存する存在者だから云々……


『en-』 監督:亞乱墨死
脚本:信州大学映画研究会2009
作品解説:3人の先輩にいじめられ、買い出しに行かされたまま死んでしまった後輩。「誰かしら待ってる」と後輩と約束してしまった3人は、部室から出られ なくなってしまう。言葉の通り、誰かしら部室に一人は必ず待っていなくてはならなくなってしまったのだ。時間交代制で1人ずつ部室に残る生活にも疲れてき たころ、3人は新入生を入れて逃げることを思いつくのだが……
という、世にも奇妙な系の話。
この作品から近年の信大映研が再生したといっても過言ではない。